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8月3日 痛風その2−プリン体、高尿酸血症と食事−

痛風その1では、痛風発作の急性期の症状、治療、および痛風の原因が血液中の尿酸という物質が増える高尿酸血症であることをご説明しました。では尿酸とはどんな物質でしょうか?

 

# 尿酸とは?

尿酸は窒素化合物の一種で、細胞の中の「核酸」という成分やエネルギーの材料となっている物質に含まれるプリン体(最近よく聞きますね)が分解されてできた産物です。

 

体内の新陳代謝などで細胞が壊されたり、エネルギーを使うとプリン体が分解されて尿酸が作られます。

 

つまり尿酸とは細胞の新陳代謝やエネルギーの消費の結果できる老廃物ということになります。
 また、プリン体は食物(特に肉類)にも含まれており、これらを食べることによっても体内で尿酸が作られることになります。

 

細胞の新陳代謝やエネルギー消費によってできる尿酸と食物から摂取したプリン体から出来る尿酸の比は4対1ぐらいといわれています

 

こうして出来た尿酸は最終的には腎臓から尿の成分として体外に排泄されます。

 

# どんな時に増えるのか?
 

尿酸値の上昇は、尿酸を作りすぎる場合と、腎臓から尿酸が排泄されにくくなる場合に起こります。それぞれにもともとの体質の要因と生活習慣などの環境因子の要因があります。

 

体質的な要素は変えようがないので以下に環境的な要因について述べてゆきます。

 

1)食生活の問題
プリン体を多く含む食品(レバー、肉、白子、ビールなど)を摂取するとそのプリン体が分解されて尿酸が産生され、尿酸値が上昇します。そのため、以前はプリン体を多く含む食品の禁止ということも行われていましたが、先ほど述べたように体内のプリン体のうち食事として摂取するプリン体の占める割合が多くないことからこれらの食品についても過剰に摂取しなければ尿酸値への影響はそれほど大きくないことがわかってきました。

 

それよりも総カロリーを制限することが大切です。痛風の患者さんの半数以上には肥満があります。体内の脂肪組織は尿酸の産生を増やしたり、腎臓からの尿酸の排泄を減らしたりします。肥満度が大きいほど尿酸値は高くなります。食事を減らし、運動して肥満を防ぐことが大切です。

 

2)飲酒の問題
プリン体は、ビールに最も多く含まれ、ウイスキー、焼酎などにはあまり含まれていません。しかしながら、どんな種類のアルコール飲料でも尿酸値は上がります。それはアルコールが体内で分解される時に尿酸が作られること、その際にできる乳酸が腎臓からの尿酸の排泄を低下させることによってです。つまりアルコールが代謝されるときに尿酸値が上がるので、どんな種類のお酒でも多量の飲酒は控える必要があります。

 

3)運動の問題

運動もやり方次第では尿酸値を上げます。特に激しい運動は エネルギーを大量に消費し、その結果老廃物の尿酸もたくさん産生します。運動に伴う発汗で脱水状態になったときも血清尿酸値は上昇します。

 

4)薬剤の影響
薬剤の中には、尿酸値を上昇させるものがあります。
よく知られているものにフルイトラン、ラシックスなどの利尿薬があります。

 


上記のような原因で尿酸値は上昇するので、

 

激しい運動をして大量に発汗したあとビールを飲みながら焼肉を食べて・・・

 

        などというのは痛風にとって最悪ということになります。

 

(運動後のビールの旨さが格別というのはよくわかりますが・・・)

 

# 尿酸値をさげるには?(食事、運動)

 

当院では「これはプリン体が多いから食べてはいけない」という食品の制限はあまりしていません。それは先ほど述べたように食事として摂取するプリン体の占める割合が多くないこと、厳密なプリン体制限は実際には困難で、長続きしないことが経験上わかっているからです。

 

当院で実際に患者さんにお話している尿酸値を下げるための食事、運動などの生活習慣上の基本的なポイントは

 

1)腹八分目に抑える。

 

2)プリン体を多く含む食材の極端な制限は必要ないが、食べ過ぎないようにする。(毎日白子やレバーを食べる様なことを避ける)

 

3)1日1−2リットルの水かお茶を飲む(尿量を増やし、尿酸の排泄を増やすために行う。心・腎臓機能に問題がない場合に限る)

 

4)禁酒が必要というわけではないが、飲み過ぎを避け、休肝日を設ける(1日の目安はビール中瓶1本、焼酎2/3合、ワイン グラス1.5杯、日本酒1合)

 

 

5)肥満の解消のため、歩行やジョギングなどの20−30分継続できる軽い運動を1日1時間程度週3回を目標に行う

ということになります。

 

 

ただしこれらはあくまでも一般的な注意であって個々の患者さんによっては禁酒が必要になる場合など上記に当てはまらないこともありますので詳しくは医師にご相談下さい。

 

 

 

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